Nikken Kiso Consultant

地震のメカニズム

なぜ、首都圏は地震多発地帯と言われるのでしょうか。
地球は、プレートと呼ばれる巨大な岩のかたまりで覆われています。特に日本列島は、北米、ユーラシア、太平洋、フィリピン海の4つのプレートの境目に位置しています。プレートの下部には対流運動を繰り返すマントル層があり、この活発な運動によって、プレートは年間数センチずつ移動しています。したがって、プレートどうしは常にせめぎ合い、押し合い、ぶつかり合っているわけです。この衝突が地震や火山活動をもたらしているのです。

首都圏で発生する地震には「海溝型」と「直下型」の2種類があると言われています。海溝型地震は、プレートとプレートの境目の溝(海溝)で、下に沈みこむプレートによって、引きずり込まれるプレートが跳ね上がって起こるものです。1923年の関東大震災が典型例として挙げられています。
 直下型地震は、さらに細かく5つに分類されます。東京の直下は上から北米、フィリピン海、太平洋の3プレートが重なり合っています。首都圏は地震多発地帯と言われているわけですが、1つ目は地表近くの活断層で起きる地震。2つ目は北米とフィリピン海の両プレートの境目で起きる地震。3つ目がフィリピン海プレート内部で起きる地震。4つ目はフィリピン海と太平洋の両プレートの境目で起きる地震。最後が太平洋プレート内部で起きる地震です。地震の規模は震源が浅く、地表に近いほど大きくなりますから、1番目と2番目は深刻な被害をもたらす可能性があるわけです

1995年の阪神大震災は六甲山地から淡路島北部にかけて分布する六甲断層帯で発生した1番目の活断層地震とされています。  東京にも荒川断層、立川断層などの活断層があります。また、東京都と隣接する神奈川県には伊勢原断層、千葉県には東京湾北縁断層などがあります。
活断層は、特有の地表地形を示すと言われますが、都市部では開発が進んだ結果、そうした地形を見出しにくくなっており、未確認の活断層はまだ多く存在するとの指摘もあります。

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