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土のはなし

日本の地形区分図を見てみると、山地が日本列島の中央部に分布し、低地は各河川の流域及び内湾・湾奥部に分布していることが判ります。

  • 山地・・・・・主として中・古生層の堆積岩類が分布しています。
  • 台地・・・・・主として洪積世の堆積物が分布しています。
  • 低地・・・・・主として沖積世の堆積物が分布しています。

土の生成

土とはある国語辞典によりますと、地球の表面を構成する土石の総称で、岩石が分解して粉末になったものと書いてあります。

土の構成

土は、固体部分と液体部分、そして気体部分とから構成されています。実際には鉱物質或いは岩石質の土粒子がある骨組み構造を造り、その骨組みの間を水とガスが満たしているのが土の姿です。

土の性質

①土の密度(締まった土・緩い土)

土の密度とは、土の緻密さや締まり具合の程度を表すものであります。一般にその値が低いと粘土では含水比が大きく、沈下し易く、強度も弱い不安定な状態にあり、砂では支持力が小さく、地震により流動化し易くなります。

②土の圧密(沈下しにくい土・沈下しやすい土)

土の圧縮率は、他の材料に比べて圧倒的に大きいことが判る。しかし、固体 部分の圧縮性は他の材料に比べてあまり差がないので、土が載荷により著しい体積減少を生じるのは含有する間隙水の排出、あるいは空気の圧縮及び排出による。

密度の高いもの 密度が粗い立方充填 密度の密な六方充填

③土の強度(硬い土・軟らかい土)

地盤の強度特性は土の種類によって極端に異なってくる。土というのは、こねると弱くなる性質を持っている。普通の粘土の場合、こね返すことによって強が 1/10 に低下する。 特殊な土になると1/ 500に低下する場合もあります。

表-1 諸材料の強さ
圧縮強さ 引張強さ
0.01 ~ 20 kg/c㎡  
コンクリート 50 ~ 1,000 kg/c㎡ 5 ~ 100 kg/c㎡
鋼  材   3,400 ~ 6,500 kg/c㎡
木  材 30 ~ 430 kg/c㎡ 500 ~ 1,000 kg/c㎡

④土の透水性(水を通しやすい土・水を通しにくい土)

土の透水性は、間隙の大きさにより左右されるので、土粒子の粒径と間隙比が重要となる。

⑤土の締め固め(締め固めやすい土・締め固めにくい土)

土は水分が全く無いと土粒子がバラバラとなってしまうので、締め固まらない。  また、水分が多すぎると密度が低下して締まりにくくなる性質がある。

⑥土の重さ

土の重さは含水比によって大きく変化する。

表-2 諸材料の重さ
土(締まっている土) 1.6~1.8 t/m3 砂利 1.8~2.0 t/m3
(緩い土)  1.3~1.6 t/m3 7.85 t/m3
有機質土  1.2 t/m3 以下 木材 0.31~0.85 t/m3
コンクリート(無筋)  2.3 t/m3 軽石 0.40~0.90 t/m3
(有筋)  2.4 t/m3

⑦土質の分類

日本の場合、地盤工学会で分類している方法による(世界共通ではない)

コロイド 0.001㎜ 以下
粘土 0.001~ 0.005㎜
シルト 0.005~ 0.074㎜
0.074~ 2.0㎜  細砂・粗砂
2.0~75㎜  細礫・中礫・粗礫
岩石 75㎜ 以上

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